8月

頬ばったなりの
ひときれの記憶


宮城から山形へ
あなぼこの国道を
ぬけていけば
はさのむこうに
うみが
のぞいている

かたわらのひとの
唄声だけ残る
かわいた道、道、道

水平線から
太陽は消えて
それなり
あわずひさしい