2011-11-20 露命 昭和43年にひらかれた ばら園の話を聞いた 福島第一原発の事故後 主を失った花は 草の中に埋もれた 貧しさが染み渡って 行き場のない時代があり 人は せめて胸に宿るものが どこかの山奥に 花を咲かせると 信じたものだが その花をも 自分たちの手で 毟ってしまう 日がこようとは 花鳥風月をうたい 愛でながら そこに命を 見ていたのかどうか 緩慢な 殺戮を許すため 共に 調べを 外してきたのだろうか