友人の前に
おひつが置かれたので
話をつづけながら
ご飯を
よそってもらう


ありがとう
と言って
その言葉つきよりも
嬉しい気持ち
これは何だろう


私たちは
烏の北斗七星の
向こうへ
教科書を投げ
たがいに
二十年、出会う子どもの
世話をして
なりゆきでこうなって
おろおろひとりで歩く
ただのおばさん達だ
ほめられもせず
苦にもされず
そういう者になって
悔いはないが
薄給はつらい


すさんだ話を
しながらも
毎日杓文字を
人のために握っている
その姿はあたたかい
何かを分けてもらいたく

つい、お代わりも
頼んでみたくなる