2010-11-11 ■ ダイアリー 落ちると思わなければ 恐怖など訪れない 昨日も今日も 永遠なる底の生活 新聞にくしゃくしゃと くるまれた繭は 時を経ても 卵を持たない 戴いた空に変わりはない 雲は白い穂のように 南西に向かい 夜半には 骨も浮かぶ 床に就き 再び朝を迎え 何のためにかも分からず されど溜め息さえつかず 今日の糧への他は 寄せる思いはない 総ての輝きは 再生しつくされた わたしの幸いなる時は 老いた猫のように そっと寄り添う 僅かばかりのかなしさは すっかり 朧になったようだ