2010-08-23 器 朝に人は 石の塔を建てている 自分の泥に条をひいて 後生大事にはみださない とは それが何を生む 悔悟 の歯触りを確かめながら 掴まえられる眺めもあり 離れてから生まれ消え失せた鳴き声 いつまでも 口を養ってもらいたがる 羽の退化したものもいる 頭にあることを たまさかに 調べるふりも 良かろうが一番大切なことではない 招かれて歩き出した道は 自分のなかにはない わたしたちは塩水の滴 理などなく 飛散する