そして三月

金子彰子(かねこしょうこ)詩集『二月十四日』は龜鳴屋のホームページからご注文を承っております。
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明日から三月です。詩集の巻頭に載せた「東」を発表したのは高校生の頃でした。(写真は初出)その頃、数学で赤点続きだった私は、校長室に呼ばれ、補習を受けるように通告を受けました。その最中『鳩よ!』を校長が出してこられ、「これには郡上という風土がよく出ている!」との言葉をいただきました。状況が状況だけに、恥ずかしいやら情けないやら、逃げ帰ったことを思い出します。 校長先生は先年に亡くなったと聞きました。「東」をおおらかだった先生の魂に捧げたい。そして受験と追試にぴりぴりしている世の学生さんに、10代、20代の冬は長いけれど、しらないうちに春は来て、いつの間にか四十歳になるんだから、まあ焦らず。そんなのは嫌か(笑)回り道もなかなかいいんだけど、回り道すらままらない生活の柄もあるしと励ましにもならない言葉をここに記しておきます。

写真は本を傷つけたくないばかりに、愛書家が見せてくれた装丁の趣旨からいうとどうかという所業。私がバリッと取るのが、周りで不評なゆえに編み出されたか(笑)恋に慎重な人がやりそうだ。