セルフサービス
この世をちいさく折り畳み頭にしまったあなたたちよ
児らをせめて野に放て
箪笥とダンスを踊るために朝があるのだろうか
家族を目にいれず車のキーをひねりまた時計の針を
蜜蝋で固め、
かの時に至る日々を
帳簿に記すことが
そんなことが
最大の大事であるとは
塗れなかった余白ばかりを胸に詰めて
争う力を教えないまま
トレイを換えるように
すべてを絶つと願うのならあなたに棲まう声をわたしたちの腕に委ねよ
後悔までもが
すべて骨になるまえに
二月二十日に、金子彰子詩集『二月十四日』を龜鳴屋より刊行いたしました。さまざまな方にご紹介いただき、本当に感謝申し上げます。詩集のお問い合わせは以下の龜鳴屋ホームページをご覧下さい。