2010-02-07 裸足 勤め人のために 靴下は朝にぶらさがっている コーヒーに身を屈めると ミラーの裡で 隣の車のも隣の車も せわしい身支度裸足では出ていかれない ささやかな苦しさ 押しとどめられる 掌も見えないのだけれど この時刻の空の低さ 櫛をしまって 順番に出て行く時間 携帯を切って わたしの店を 開けなくてはいけない