ひきつれつつ
それでもとばして縫いあわせよう
小型ミシンになりかわり
あちらへ
こちらへ


なにもしたくない馬の舌に塩を擦りつけて
牽いていく水辺
今や施餓鬼は
どこにいたって
借景となりかわる


ざら紙の中で
息をついでるようでも
更なる事には血は燃え
薄い空には黄塵が立ち
魚の眼は深い色だ
忘れまい
忘れてはいけないのだ

針を合わせれば
型紙の
チョークの文字が
消えながら跳ねている
東の空