新春
青空の下で
70の父は雪を割る
外葉をはぎとれば
この年の香気
雪の浮かぶ小川で
着ぶくれの子は声をたてる
母の手は塩粒で光り
行ってしまう日々を
爽やかに保存するため
瓶に沈めて
ひと息ついている
つけたては苦いと
いつものせりふを
柚子と挟んで
醤油をかけ回す
青空の下で
70の父は雪を割る
外葉をはぎとれば
この年の香気
雪の浮かぶ小川で
着ぶくれの子は声をたてる
母の手は塩粒で光り
行ってしまう日々を
爽やかに保存するため
瓶に沈めて
ひと息ついている
つけたては苦いと
いつものせりふを
柚子と挟んで
醤油をかけ回す