いよいよ、刊行です

 詩集『二月十四日』について、先日告知させて戴いたところ、さまざまな皆様から、ご紹介、ご予約を頂いて、本当に感謝しております。

 明日、いよいよ刊行となります。(亀鳴屋さんのご紹介は下記にあります)

 思えば、2009年の3月12日に山本善行さんの「古本ソムリエ」の日記にコメントを書き込まなかったら、この日はなかったことと思います。前回の告知と重なる部分はありますが、詩集のご紹介として、2009年10月18日に出した手製の詩集(現在は配布しておりません)のあとがきをご紹介として以下に引用します。

 あとがき
 「二月十四日」が生まれてから、このささやかな詩集を編むまでに、四半世紀の時が流れています。
 自分の書いているものが、現代詩かどうかも分かっていなかった十代の日、山間の町から放たれた詩は公募を通じて、詩人の井坂洋子さんに見出され、著作に収録(『ことばはホウキ星』ちくま文庫)されて世に出ました。そのおかげで、高校生の頃には『鳩よ!』の編集長に詩を見ていただく機会にも恵まれたのでした。今回収めた中の「東」は何度も批評をいただき、推敲を重ねて出来た会心の一作として記憶に残っています。
 そんな恵まれたスタートがあたえられていたにもかかわらず、その後、表現の場を見つけられなくなった私はいつしか詩を途絶していました。特に挫折の記憶があるわけではありません。大学卒業の年から始まった就職難と、長い長い不況の中で、ただただ生きることに夢中すぎたからかもしれません。
 そして今年の三月十八日。近所にできたトンカツ屋で、読んでいた『女子の古本屋』(筑摩書房)の作者、岡崎武志さんの日記を携帯で検索した私は驚きました。なんとその日その時に岡崎さんが「二月十四日」を詩人のpippoさんとのトークショーで朗読されていたのです。どういう偶然なのだろう!しかも、今日知ることになるなんて!衝撃を表現するべくもなく、泣き出した私に店のおじさんがティッシュの箱を差し出してくれました・・・
 その後、エルマガジン(現在休刊)で連載を拝見していた山本善行さんのブログを通じて岡崎さんにお礼を伝えることができました。直後のブックマーク名古屋の催しでお二人にお目にかかった時に、「書かないなんてもったいない!」という言葉をいただき、詩作を再び始めることになりました。
 四月からブログを始めて手探りの創作活動ですが、今までに(2009年10月現在)三十編あまりの詩をアップすることができました。「古本 海ねこ」さんの詳細な目録のおかげで、書籍の大海からささやかな旧作もひろい集めることができて、今回、旧作、新作併せて十七編の詩をまとめました。
 多くの方との奇しき縁があって、「二月十四日」が甦ることになり、感謝の気持ちでいっぱいです。そして何とか詩を書きついでいくという決意の気持ちをここにこめました。手にとっていただけたら幸いです。

 
 このたびの詩集は39編を収め、井坂洋子さんに言葉をいただき、金田理恵さんに装丁をしていただきました。

 亀鳴屋(カメナクヤ)さんの書籍は通信販売のみの取り扱いとなっております。
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詩集の価格は1985円(送料別)になります。代金のお支払いは同封の振替用紙にてお支払い下さいますようお願いします。
 
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