2009-10-24 リストランテアルペジオ マイクロバスは アワダチ草をかすめ 山腹深く 道を探すもよう 倉庫然とした 仕事場から解放され 君たちは こんなに何もない 車窓にはしゃぐ 袋菓子を 手渡したあと 放心に任せて座っていると慰めのような 長い長い隧道が 彼の地へ とつながっている ダム湖のほとりで 15人の昼餐 塩パンと スープを味わい 次の皿を待つ間 紅葉しない木漏れ日が 半月をうかべた 紺の小波が 穏やかな説教のように 私たちを そっと包んでいる