今日が発行日

詩集「二月十四日」は本日が発行日なのでした。本人も40歳、つつがなく生を更新しております。


朝、AMから「今日はなんの日」が流れ、ボクシングの井岡が世界タイトルを取った日などというのを聞きながら起きると、親から電話。姪がインフルエンザになった由。私の仕事柄、同居の身内が発症した場合、自宅待機になってしまうため、今日は帰省しないことになりました。そこへ郡上市の友人からバースデーメール。昨日八王子に行って所用のついでに夢美術館なるところで魯山人の展覧会を見てきたそうな。友人は郡上市の中でも、走り屋も真っ青な峠の上に住んでいますが、そんなに遅くもならず日帰りした模様で、東京も近いもんだと思いました。お金さえあれば(by世界お金持ちクラブ)

10月18日は郷ひろみの誕生日で毎年話題になるんですが、今年は見あたらないなぁ。高校の担任の大熊先生も同じ誕生日でした。おめでとうございます。高校の同級生にも一人いて、利用者の親御さんも同じ日の方がおられる。そして昨日、ブログにコメントをつけた胡蝶書坊さんが7人目の同じ誕生日の方!あと一人は少女隊にいたレイコさんという人です。(あの人も不惑!)

胡蝶書坊さんが山本善行さんのブログに書き込みをされたと書いておられたので見せていただいてはっとさせられました。
「本業が軌道にのるまで帰国はすまい、と決意しています」
胡蝶書坊さんのことを私は台湾で何か集中して勉強されてる学生の方かと勘違いしていました。それはやはり、あまりに帰国の記述がないからです。
台湾は近い。そんなにも近いところで、悲痛なまでの決意を持って仕事をされている方がいることに胸をつかれました。それに対する山本善行さんの言葉も何か連なりが温かい。自分の楽しさを伝えて相手をリラックスさせるような。私だったら「自分も大変で大変でetc・・」と答えて鼻白ませるに違いない。

しかし、冗談抜きで私は11年目にして、初めて本業に対して大きく悩んでいます。今までも決して平坦な道のりではなかったのですが、人が思うほどどうにもならん領域まで追い込まれたことはなく、ストレスで胃が痛かろうがヘルニアで倒れようが鎮痛剤を飲み、周りに百曼荼羅愚痴を言って、とにかく耐えることで凌いできました。たいていのことは時間が解決するからです。しかし、私もやはり人間でした。他への疑問は戦うなり、逃げるなり手はありますが、自分にこの先できるのかと疑問を持ちながらそれでも平気らしく働いていくのは神経がすり減ることです。

こんな時だから、音羽館さんに先日いただいた言葉が、今日の胡蝶書坊さんのコメントが、山本さんの本への思いがより響いてくるのです。職種は違えど、私もこの壁を乗り越えるには必死の覚悟が要るということなのでしょう。明日からまたやっていくのは大変だけれども。

今日は大学時代からの友人とケーキを食べ、その後に詩「マルク」に縁の有時文庫へ向かいました。詩では、有時書房と変えてますが。最初に訪れた時はどなたも居られず、友人は外の均一台からバーバラ寺岡の料理本を抜いてポストにお金をいれていました。
近所で雑貨屋さんが一周年を記念してペインティングをしていました。そこの物件は昔は塾でした。あんなおしゃれな場所になるとは。ここで、ちょっと見ただけでは分からないようなところから、詩集を見つけ友人に驚かれたので「詩人だからね」と言ってみました。
その後、有時文庫に行くと店主の岡田さんがおられたので、しどろもどろに詩集を差しだし、「マルク」のところを読んでいただきました。それだけでは怪しい女ですが、幸いゼミの先生や卒論指導の先生とお知り合いで、昔の借家の大家さんも知っておられました。二年通った私たちのことを今ひとつお忘れなのは残念でしたが、2003年に岡崎武志さんがお店に来られたことを懐かしそうにお話されて、岡田さんが発行されている雑誌をいただきました。雑誌には岡田さんが詩を研究されているとあって、ちょっとたじろぎましたが和やかな時が持てました。 友人はいろいろ発掘しており、私も均一棚の「コクトー詩集」や野坂昭如の孫や子が何たら(ヒドい記憶力)という本が気になりましたが、また次回。昔はもっと歩くところがあった気がしますが、今や宝の山化していました。お近くの方はどうぞ。時間のある方はついでに詩集を見せてもらってください。
借家は駐車場になってたはずが、新築の家がどーんと建築中、だったよ、マルク。