そのかみの 真紅を忘れかね 窶れた唇の母たちは 午後の陽の庭で 篭にころりと集めた実を 蒸して叩き 黄金の油を絞る 子の髪を 梳きながら 落としてきた おごりの春などをおもい エナメルが剥げないまま 年老いて いよいよこれまでかと 削げ落ちる胸に 手を当…
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