本年のブックマーク名古屋

ブックマーク名古屋のTwitterが先月より立ち上がっている様子。検索してみたところ、一箱古本市は3月20日(土)は昨年同様円頓寺商店街、そして4月3日は覚王山商店街であるそうだ。
 円頓寺はのんびりした昔懐かしいアーケード商店街だった。覚王山は昔ながらの店とお洒落な店が混在した地区である。私の印象はやはりエキゾチックな日泰寺、えいこく屋のカレー、本格中国茶の店など断片的なものだが…3月っていうともうすぐだなぁ。

去年のブックマーク名古屋のスムーストーク岡崎武志さんと山本善行さんにブログに詩を掲載していただいたお礼を言いに勇んで出かけ、勤務先製造のかりんとうを持って行った。会場の人に配るために、シマウマ書房の女性に紙コップを買いに走らせてしまったっけ。結局、スムースの方々には、何ひとつ喋れず、トーク後、握手してサインをいただいて帰ってきたのだが、「書いてないなんて勿体ないよ」と岡崎さんがおっしゃられ「自分の作品はないの、そりゃ集めないと」と山本さんにご忠告をいただいたおかげで、その後、詩を再び始めることが出来た。
人が自分の運命的な業を始める時、社交とはまるで別種の出会いが、そこにはある。このたび、龜鳴屋さんのご厚意から実現となる詩集の上梓。善行堂オープンの前日に、普段は金沢からお出にならないという龜鳴屋さんが、わざわざ京都に出向いていただいたことから、詩集『二月十四日』は現実のものとなろうとしている。龜鳴屋さんが井坂洋子さんの熱烈なる読者であり、「二月十四日」を二十余年前に知っておられたことと、岡崎さんのブログをずっとご覧になっておられたという背景があってこそ、僅かな時間の出会いから出版がかなうことになった。初校を終える先月までは、妊婦の如き心境だったが、今はどちらかというと分娩室の前で待っている父親の気分に近いような気がする。
 

 思えば、去年の早春、私は詩を書いておらず、山本善行さんもスムーストークで塾をお辞めになると発表したばかりで、善行堂はまだ形もなかった頃である。 開業されてすぐの、徒然舎さんが売り上げ一位を記録されたのもブックマーク名古屋だった。
それぞれの、その後の活動は、イベントが直に作用した結果ばかりではないけれど、やはりブックマーク名古屋のような場がなければ必要な出会いも生まれない。様々な可能性を胚胎する場で、今年は何が起こるだろうか。告知が楽しみである。