養老と昭和音楽村

来週、勤務先の利用者さんと旅行に出かけるため下見に出かけた。珍しく両親がこちらに出てきたのを幸いに、親の車を借りて、まずは親のリクエストの養老に出かける。まだ夏の名残りがある山道をあちらこちらと歩くが、養老は現代も親孝行の里らしい。気恥ずかしさを酒ではなく養老サイダーで流し込んだ。
そして上石津に出て「昭和音楽村」へ。この日は野外ステージで一般の人が歌を歌っていた。
イタリアンレストランにて来週の予約をして、併設の展示施設を見ると、フォークソングのレコードジャケット、歌本の展示や、ジュークボックスやらギターが置いてある。早速父は口をすぼめてギターをつまびき始め、私はジュークボックスにコインをいれ、「花嫁」(はしだのりひことクライマックス)を選んで鳴らしてみると、最初誰もいなかった館内に、途中から人がどんどん集まり始め、「はなーよめは〜」とそれぞれが結構な声で口ずさみ始め、なかなかに面白い光景だった。「花嫁」は作業所でやっている音楽療法で聞いたことがあるけれど、結構パンチのある曲なんだなぁ。
展示の中に、アーモンドチョコレートのコマーシャルソングを歌うことになっていたのに、突然コマーシャルに山口百恵三浦友和の起用が決まったせいで、歌が使われなくなってしまったという人の紹介があって、ほぉーと思う。 あの伝説的なCMの陰にそんな話があったとは。
フォークを教科書で知った私には、今は大御所の人々が、スレンダーでかつ眼光鋭く、たいていの人が、女性的な雰囲気を持ってジャケット写真に収まっているのが意外だった。長淵剛さんの再デビュー版とか、昔の女性アイドルのような佇まいだ。
外にでると、澄んだ声の女性が、無人の客席を前にステージで歌っていた。日暮れの湖水の雰囲気が、その歌声で特別なものに感じられた。