2009-05-22 鴉 朽ちてゆく ような こころばえを バケツにあければ 魚の骨 タマネギの皮 疼痛も くれてしまえ いつか 底の薄い靴で 住宅街をあるいた 薄暮が来ると 焦燥はなだめられ ねぐらに帰る 分厚い時間に へだてられたのに また 街頭に もどってきたようだ あのとき あなたはいなかったし 今も あなたはいないし ゆがんだ嘴が つつきだしている 粒の眺め